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DXを小規模から始めるには?担当者が知っておくべき具体的な進め方

2020年、経済産業省の調査でDXに取り組んでいる企業はわずか1割と発表されました。この結果は、多くの企業がDXの必要性を感じながらも、具体的な一歩を踏み出せていない現状を示しています。

本記事では、現場ですぐに実践できる、小規模なDXの始め方を具体的にお伝えします。失敗のリスクを最小限に抑えながら、着実に成果を出していきましょう。

なぜ小規模からのスタートが効果的なのか

DXに取り組む企業が増えていますが、一方で失敗したという声も少なくありません。実は成功している企業には共通点があります。

その成功理由を見ていきましょう。

失敗のリスクを最小限に

DX導入は小規模から始めるのは、失敗のリスクを最小限に抑えられる選択肢です。特に中小企業などでDXを始める際は、まず小規模な範囲からスタートすることで、様々なメリットが生まれます。

その理由は、まず影響範囲が限定的なため、トラブルが発生しても特定の業務や部署だけに留まり、データ量も少ないため復旧が簡単です。

DXの始め方として全社的な展開を急ぐのではなく、小規模なテストケースから始めることで、関係者も少なく問題点の特定や修正がスムーズに行えます

さらに、小規模からDXを始めることで、具体的な課題が見えやすく成功要因の把握やノウハウの蓄積も効率的になります。

試行錯誤がしやすい

DXを小規模から始めるメリットの1つは、試行錯誤のしやすさです。小さな範囲で実験的な取り組みができるため、新しいアイデアを素早くテストできます。

特に小規模なDXでは、関係者が少ないため合意形成が早く、問題が発生してもその場で修正が可能です。また、デジタル化する業務や使用するツールを柔軟に変更できるため、最適な方法を見つけやすくなります

さらに、チーム内での意見交換や改善提案がスムーズで、メンバー全員が主体的に参加できる環境が整います。失敗しても影響が限定的なため、新しい取り組みにチャレンジしやすい雰囲気が生まれるのも特徴的です。

具体的な効果を示しやすい

DXを小規模から始めることで、具体的な効果が明確になりやすいのが特徴です。特に効果測定の際、比較対象となる従来の業務プロセスが限定されているため、数値化が容易になります。

例えば「データ入力の工数が30%削減」「承認までの時間が2日短縮」など、具体的な改善効果を示すことができます。また、メンバーの声も「以前と比べて○○が楽になった」といった実感を直接集めやすい環境が整います。

さらに、対象範囲が絞られているため、コスト削減額や時間短縮効果などを正確に把握できます。この明確な成果は、次のステップへの投資判断や全社展開の推進力となるのが大きな利点です。

小規模DXを始めるための最適な業務の選び方

適切な業務を選ぶことは、小規模DXの成功を左右します。日々の業務の中には、デジタル化による改善効果が高い作業が必ず存在します。

ここからは、業務選びの具体的なポイントや特徴を解説します。

日常的な課題を洗い出す

DXを小規模から始める際、まず重要なのが日常的な課題の洗い出しです。現場が実際に困っている部分から着手することで、メンバーの共感を得やすく、成果も実感しやすくなります。

小規模なDXの始め方として効果的なのは、日々の業務観察からのアプローチです。作業時間の計測、困っている場面のメモ、ミスが起きやすい作業の特定などが基本となります

また、チームメンバーへのヒアリングで「面倒な作業」「時間がかかる作業」を聞き出し、数値データで残業が多い業務や重複作業を確認します。これらのヒアリング結果を業務フローや工数表で可視化することで、優先的に取り組むべき対象が見えてきます。

効果が出やすい業務の特徴

DXを小規模から始めるなら、効果が出やすい業務を選ぶことが重要です。

始め方として、まずは「手作業による単純作業が多い」「定型的な判断を繰り返し行う」「複数人での情報共有が必要」といった特徴を持つ業務を選びましょう。このような業務は、自動化や効率化による効果が数値として見えやすく、成功体験を得やすいという利点があります。

また、「紙の印刷や保管が多い」「頻繁な確認作業が発生する」業務も、デジタル化による改善効果が高いものです。

着手すべきでない業務の特徴

DXを小規模から始める際、避けるべき業務がいくつかあります。特に「高度な判断や経験値が必要な業務」「法令や規制で紙での保管が求められる業務」「カスタマイズが難しい基幹システムと連携する業務」は、最初の取り組み対象として適していません。

小規模DXの始め方として、「複雑な例外処理が多い業務」「他部門との調整が必須な業務」「トラブル時の影響が大きい業務」も避けるべき対象です。これらは改善効果が見えにくく、かえってプロジェクトの停滞を招く可能性があります。

また「属人的なノウハウが不可欠な業務」や「社外との連携が多い業務」も、初期段階での着手は控えることをお勧めします。

まとめ

DXを小規模から始めることには、失敗リスクの最小化、試行錯誤のしやすさ、効果の可視化といった明確なメリットがあります。まずは日常的な課題を洗い出し、データ入力や定型報告など、改善効果が表れやすい業務から着手するのがポイントとなります。

あとは部署間のコミュニケーションも大切です。

チームメンバーの困りごとを聞き出してPDCAを回せば、DXは少しずつ前進するでしょう。

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